【技師長ブログ】工作機械修理 汎用旋盤

投稿日:2022年10月14日

旋盤の修理依頼が入りました。

症状は高速に切り替えた時に異音が出る。

 

回転させてみると、あるレバー操作した時に大きな雑音?打音?が出ます。

この症状はギヤの損傷のようですが大小様々な打音の連続・・・

ギヤボックスの上蓋を外して見てみます

ギヤに小さな欠けとめくれが多数存在するギヤがありました。

荒いレバー操作による損傷ですね。

ここまで酷いと外して手入れしなくてはいけんません。┐(´д`)┌

大きなギヤの方は主軸なのでヨイショ・ドッコイショの作業になります。

 

主軸を抜きに掛かりましたが・途中から動かなくなりました?

暫し原因を探していると・・・

 

主軸の真ん中にあるテーパーローラベアリングに切り欠きがあり小さなキー?で回り止めされていました。

そーいえば以前にも同じ事がありましたわ~

忘れてしまってました。(;^_^A

 

刃物台でパイプを咥えてエプロンを後ろに下げながら一緒に主軸を抜いてきました。

1人がエプロンを下げてもう1人がギヤボックス側で案配をみながらの作業

ギヤを手入れすれば直ぐ差し込むのでこのまま放置。

 

もう一つの問題は隣のスプライン軸

シャフト中央の追い抜き用のタップ穴がインチ

スライディングハンマーのアタッチメントを各種多数持っていますが・

3/8のアタッチメントは持ってきていません。

と・いうより作らないといけません。

一旦作業をストップしてホームセンターへ駆け込み3/8のボルトを購入して会社へ帰りTIG溶接してアタッチメントを製作

また道具が増えちまった・・・。

 

取り外せました~

小さな欠けが多数あり、その付近には膨らみもあります。

傷み具合からしても交換が望ましい感じですが時間的な余裕もないので手入れします。

外した部品にはラップして弊社へ帰還

  

手入が終わったので現地へ持込み組付け

 

クレーンを使うことなく分解、組付けしてみました。

旋盤が小さいので可能なやり方です。

 

主軸のベアリングナットの調整はシビアなので慎重に行い・

組付け完了で試運転

小さな雑音はありますが、かなり改善されました。

ギヤチェンジのレバー操作を丁寧に行っていれば回避できる案件でした。

 

 

2022年10月14日現在の機械修理、機械移設、装置製作の依頼完了総数4255件