ターニングの修理依頼が入りました。
あまり気乗りしないX軸ネジの製作、交換依頼です・・・。
とりあえず現場作業にて雄雌ネジを外します。
主軸ヘッドを外しその隙にメネジ、オネジを取り外し主軸ヘッドを戻しときます。
外れました~
オネジはΦ45で長さが約3mでピッチが10の正ネジでした。
で・問題が発生!!
手前のバックラッシュ調整つきのメネジは問題ありませんが・
後ろのメネジが真鍮の鋳物で一体構造・・・。
ネジ部分を削って除けて新たに切ったネジを打ち込むって作戦の予定でしたが計測すると肉厚が足りません。
以前違う会社で行った方法がとれないとなると・困った。。。
鉄でケース部分をつくるか~~~
3Dキャドにて作図してみました。
多分、大丈夫でしょう。
当たった時はサンダーで削るしかない。
こんな感じかな?
自分がケース作っている間に同僚がバックラッシュ調整付きのメネジを作って
一個目完成~(*^^)v
では自分も・
こちらも完成~(*^^)v
さて大問題のオネジに取り掛かりましょうか・
材料はS45Cの磨き材
変な寸法じゃなかったので助かりました3mの長さありますが・
3段階に分けて削ります。
で!ビビリが出始めました。
切り込み量は0.1mm回転は16回転まで落としてます。
対策を講じないといけません。
移動振れ止めの上にセットしたダイヤルゲージの針の動きから推測すると、切削の負荷がかなり高いようで材料が持ち上がってきてビビリが出てます。
では・
後ろにもう一丁追加!
これで刃物の前後に移動振れ止めがセットされた事になりましたが・
んが!!これでもビビる・・・。
んじゃ前にも追加!!
さすがにビビらなくなりました。(笑)
切削抵抗がかなり大きいと思い刃物台の後ろに刃物をセットしていたのが良かったか?
刃物台の後ろ側で削ると負荷に負けて刃物台が回って逃げるって事を回避できます。(まあ、この旋盤の悪いクセなんですが・)
ただ、刃物台に振れ止めを付けたら毎回セットのやり直しが必要です。
台形ネジが切れたので残りの加工を
んが!ここにきてトラブル発生!
旋盤のブレーキが効かなくなってしまいました。
ブレーキオイルがありません。
ブレーキにはスカイラインのクラッチマスターをブラケット製作してブレーキとして取付けていましたが・
ブレーキ修理はまた今度
そのままネジを切ります。
ここはM30のピッチ2.5反対側はM45でピッチ1.5
終盤戦です。フライスにセットして溝加工
お次は横中ぐり盤にセットして・・・
スリル満点M3の穴あけタップ
タッパーが無かったのでミ―リングチャックを締め付けずに手で回してタップを切りました。
溝加工時にできたバリを除けたら完成です。
どちらのネジもスムーズでガタなし
後は現地に持ち込んでの組付けです。
2023年2月9日現在の機械修理、機械移設、装置製作の依頼完了総数4460件