フロアボーリングの修理依頼で現地へ行ったところ・
到着した瞬間・Y軸の雌ネジが終了・・・。
ネジ山の摩耗が進むとモーターが過負荷となります。
そもそもはY軸の摺動面に潤滑油が出ない症状の修理でしたが、急遽めねじ交換依頼へ変更となりました。
バックラッシュ調整側のネジにはセレーション加工が施されています。
調整ネジ側は半分くらいネジ山が残っているので交換するかどうか悩みどころです。
素材が即納だったので調整側のネジも作る事にしました。
セレーションの山数を数えると166山・・・。
割り切れないし弊社のインデックスでは加工できません。
諦めて2度刻みの180山に変更。
本ネジの全長も変更します75mm→90mmへ変更して耐久性アップ!そのままだと長くなった分、調整ネジと当たってしまうのでこちらも形状変更します。
チップの形状が悪く2番が擦れるように当たるのでダイヤルゲージをセットして負荷の掛かり具合を見ながら加工
負荷の具合によって刃物台を動かしながら・・・
本ネジをケースに取付けました。
取付けボルトの数を2カ所から6カ所へ変更してしっかり取り付け
フライス加工されている部分は意味がないので無加工に変更
続いて調整ネジのセレーション加工
180カ所・・・。
3時間掛かりました。
回り止めの部品も作らなくてはなりません。
暫し悩んで・
チャックの生爪を利用して製作
ネジのフランジ部分と同じ位の材料を掴み、セットされる位置付近で固定したら同じくセレーション加工
本ネジの全長が長くなった分調整ネジを上にオフセットして、こちらも意味のないフライス加工部分は無加工。
調整時に回せるよう穴だけ開けて完成です。
現地へ持ち込んで組み付け
上のカバーと接触するかな?って思っていましたが、全然余裕でした。
これにて完了~(*^^)v
あ!
まだ摺動面油の問題が残ってました・・・。
2024年1月31日現在の機械修理、機械移設、装置製作の依頼完了総数4974件