【技師長ブログ】チップコンベアの修理(応急処置)

投稿日:2024年08月19日

キャタピラータイプのチップコンベアの修理依頼が入りました。

現地でコンベアを外して弊社へ持ち帰ってきました。

 

キャタピラを抜取ります。

回転方向があるので抜き取る前にマジックで矢印を書いておけば組付け時に向きを間違える心配がありません。

モーターを動作させて動き速度に合わせるようクレーンを操作させキャタピラを抜きます。

  

抜取りました。

割りピンが摩耗により無くなっている物に半分になっている物など合計で20カ所ほどがダメになっていました。

問題はコレではなく・・・

左側の欠損 右側の欠損

本体の穴あきにレールの欠損で、いつロックしても不思議じゃない状態でした。

レールが摩耗により千切れたようになっています。

ガス切断にてペラペラの部分は取除き、穴はサンダーにて切断

本体の傷みも酷いですがキャタピラのローラーの摩耗も激しいので、相談の上、今回は応急処置とし稼働させる為の最小限の修理を行うだけ・としました。

欠損部分、切断部分を作っていきます。

 

鉄板の厚みは3.2mm

必要なサイズにシャーリングで切断

 

曲げはいつぞやのミニベンディングロールで整形

初めて本格的な修理で使ってみましたが、便利ですしアール部分が綺麗な曲げになります。

ゴミ箱からの寄せ集めとは思えない働き(笑)

 

足場が悪いですがなんとか溶接修理

場所によりTig溶接と半自動溶接を使い分けながら小さな穴や、微妙な摩耗を溶接肉盛りで補修していくので時間が掛かります。

修理が終わったので組付けていきます。

持ち帰り修理で時間は掛かりましたが、これにて修理完了

新品のコンベアが入荷するまでは十分持つでしょう。

後は持ち込んで組付けです。

 

 

2024年8月19日現在の機械修理、機械移設、装置製作の依頼完了総数5290件