プレスの油圧が上がらず加圧しないので診て欲しいとの依頼
骨董品レベルの油圧プレスです。
油圧が抜けているのでシリンダー丸ごと弊社へ持って帰ってきました。
早速バラします。
あらら・・・
一番上のパッキンがありませんし・なんか変です。
加圧側のパッキンが1つで持ち上げ側が2つ?これは逆ですよね??
パッキンの溝が浅いな~っと思っていたら、このパッキンはなめし革のパッキンでした。
さすが戦時中時代のプレスです。
部品入手に難があるので溝を旋盤加工して現在の規格のピストンパッキンにします。
ピストンパッキンだけじゃなくロッドパッキンも現在の規格の物としダストシールも溝入れ加工を施して追加しました。
ピストンをひっくり返し加圧のパッキンを2つにし、持ち上げ側を1つとします。
シリンダーに深い縦傷があったのでこの組み方が正解になると思います。
交換&追加部品は
ピストンパッキン3個、ロッドパッキン1個、ダストシール1個、バックアップリング2個、Oリング1個、グリスコットン1本
ボルト関係もインチサイズをやめてサイズアップしつつミリネジへ交換
シリンダーの傷を手入れして被せれば完成。
部品の選定から手配、加工、組付けで半月の時間を要しましたがしっかり加圧するようになりました。