【技師長ブログ】工作機械修理・フライス盤(その1)

投稿日:2021年10月26日

万能フライス盤で加工の仕上がりが悪いので診て欲しいとの依頼が入りました。

色々と調査した結果、ヘッドのベアリングだろう?って判断してヘッド部分を持ち帰ってきました。

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分解してみると・・・。

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錆びてます。

ベアリングは真っ茶色です。

 

とにかく他に異常がないかしっかりと洗浄して調べていきます。

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ベアリングのアウターレースも錆びた痕跡があり、爪が引っ掛かるので交換ですね。

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ベアリングを抜こうとしましたが引っ掛けられる部分が僅かしかありません。

旋盤をプレス代わりにしてベアリングを押し出し

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シャフトを計測すると・・・

手前のベアリング側の部分に-30~50μの痩せがあります。

溶接ですね。

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またもや登場・必殺溶接士!

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痩せてた箇所に溶接肉盛り

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回転センターで押すと狂うので振れ止めをセットして回転センターで押す箇所を少し削ります。

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奥側のベアリングは焼き嵌めのクリアランスですが先に組付けておく事ができます

手前の溶接した部分は後から手組になるので0~-5μぐらいを狙って加工

0~-10μに仕上がりました。

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ベアリングのアウターレースが当たる箇所にめくれがありました。

いつの間に?アウターレース丸ごと抜いたのでここが傷むとは考え難いのですが?

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サンダーにて手入れしておきベアリングの入荷を待ちます。